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マーケティングWeek春 2026に松本理永、北川廣一が登壇――AI時代のブランディングとPR・コミュニケーションの進化についてセミナーを開催

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宮崎新之(SUNNY DAYS オフィシャルライター)

国内最大級のマーケティング総合展示会「第27回 マーケティングWeek 夏2026(MaS-マズ-)」が、2026年6月24日(水)から26日(金)の3日間にわたり、東京ビッグサイトにて開催中です。

マーケティングWeekは、RX Japanが主催するデジタルマーケティングや販促、広告、調査や分析など9つのカテゴリの専門展で構成され、さまざまな課題にフィットするサービスや事例を比較、検討、商談することができる大規模なマーケティングの展示会です。会場には約300社もの企業が出展し、最新テクノロジーからマーケティング最前線まで、さまざまなソリューションが一堂に会します。

本展は、展示だけでなく、業界のキーマンによるセミナーも多数開催されています。その中で、前回「第26回 マーケティングWeek 春 2026」には、サニーサイドアップから、取締役の松本理永とシニア・ストラテジック・アドバイザーの北川廣一が登壇。AI時代に求められる“人間理解”と、人の心を動かすPR・コミュニケーション戦略についての講演をさせていただきました。そして、当日は定員を上回る277名が参加し、会場は立ち見も出るほどの盛況となりました!

この記事では、多くの聴講者が詰めかけたセミナーの模様をお届けします!

マーケティングとPRの定義が接近、ビジネスにおける大きな転換点に

取締役 松本理永

取締役 松本理永

講師を務めた松本は、サニーサイドアップの創業メンバーで高校時代よりPR業に従事し、幅広い業種のクライアントワークを担当してきました。2024年には公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会の副理事長にも就任するなど、さまざまな活動を通してPR業界全体の発展にも寄与しています。

シニア・ストラテジック・アドバイザー 北川廣一

シニア・ストラテジック・アドバイザー 北川廣一

また、北川はサントリー食品インターナショナル執行役員兼CMO、株式会社サン・アド代表取締役社長を経て、2025年4月よりサニーサイドアップにジョイン。サントリー時代は40年間にわたり、清涼飲料水や缶コーヒー、ビールなどの商品開発や宣伝制作に携わってきました。

まずセミナー冒頭で、松本はマーケティングの定義が刷新されたことを紹介しました。

日本マーケティング協会では、1990年にその定義を「マーケティングとは、企業および他の組織がグローバルな視野に立ち顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動である」としていました。

この定義は2024年に改められ、「顧客や社会と共に価値を創造し、その価値を広く浸透させることによって、ステークホルダーとの関係性を醸成し、より豊かで持続可能な社会を実現するための構想でありプロセスである」となりました。

マーケティングにおける顧客との関係性は「相互理解」から「ともに価値を創造する」パートナーとなり、「競争」ではなく「価値を広く浸透させること」に改められています。このマーケティングの再定義は、「PR」の概念と近しいものです。

PRは、「組織とその存続を左右する公衆(パブリック)との間に相互に利益をもたらす関係性を構築し維持するマネジメント機能である(アメリカ公衆関係協会による定義)」と定義されています。つまり、PRはステークホルダーとの良好な関係構築を目的としています。

社会の成熟に伴って「マーケティング」と「PR」の定義は接近し、現代のビジネスにおける大きな転換点に私たちは立っていると示しました。PRの本質とマーケティングの定義がここまで近づいたことについて、松本は「PR業界でも大きなインパクトを持って受け入れられた」と話します。

また、情報の届き方の変化についても言及しました。かつてPRにおける「第三者」といえばマスコミやインフルエンサーでしたが、今や「AI」が当たり前にその役割を担っています。 AIが情報を整理し、正解を提示する時代において、企業がいかに社会、そしてそこに暮らす人々との「信頼関係」を構築していくか。PRが、今まさに真の役割を発揮する時代が来ていると強調しました。

これを受けて、数々のナショナルブランドを育ててきた北川は、ブランディングの核心を「LOVE  & GOOD LIFE」という言葉で表現しました。商品が人々から愛され、その人生や未来が「GOOD LIFE」になること。マーケティングとPRの境界が曖昧になる中で、最終的なゴールは、AIには代替できない「愛されるブランド作り」にあると、本質的な目的を再定義しました。

日常の小さな問いを顕在化し、社会の文脈にする

サントリーでさまざまな商品を手掛けてきた北川は、「機能や品質が優れていることは当たり前。最終的に人の心を動かすのは、コミュニケーションの力」と語り、どう人の心に深く関与していくのかがブランディングにおいて重要な視点だと語ります。

サニーサイドアップでも、スペック訴求ではなく、人の心に触れるようなブランディングをたくさん手掛けています。

サニーサイドアップがPRを手掛けた、今や誰もが知るある製品について。製品そのもののスペック訴求や宣伝から始めるのではなく、現代人が日常のなかでなんとなく感じている不調や違和感に注目しました。背景にある生活環境や社会課題を言語化し、その要因を丁寧にひも解きながら、その製品のベネフィットを社会全体に伝えていく。そうした啓発的なコミュニケーションを積み重ねることで、新たな市場の土壌が育っていったのです。その結果、新たな市場が誕生しました。

「PRの源泉は『違和感』」だと、松本は語ります。皆が当たり前だと思っている行動は、どうしてそうなっているのか。好かれるものと好かれないものの違いは。なぜ、なぜ、なぜ・・・そうした日常に潜む小さな問いに気づき、それを顕在化させ、社会の文脈にまで広げていくこと。それこそが、PRがブランディングを進化させるメカニズムの核心だといいます。

AI時代、あえて「別ルート」で心に届ける

セミナーの後半、話題は「AI共存時代のコミュニケーション」へと移りました。AIが情報を整理し、最適解を提示してくれる現代。企業が発信するメッセージがAIから「無視」されてしまえば、生活者には届きません。

この変化に対し、「AIか人間か」という二者択一ではなく、AIを前提としたスタンスが提示されました。

ひとつは「AIを前提にし、味方につける」こと。AIが学習するデータソースに、いかにブランドの「情緒的な情報」を組み込んでいくか。「AIからも推奨される“情緒的価値”の構築」です。人間の心が動いた結果がデータとなり、それをAIが学習することで、さらに価値が拡散される好循環を生み出す。そうすることで、AIの“心”も動かせるようになるはずです。

次に「人間にはAIと別ルートの接点をつくる」こと。AIが効率化に最適解を推薦してくれる一方で、人間は「信頼」や「体験」といった情緒的なルートでも心を動かされます。物語や直接的な体験を通じた「人間ならではの接点」を丁寧に積み上げることが、逆にブランドの強固な武器になります。

サニーサイドアップは創業以来、コミュニケーションのゴールを「“たのしいさわぎ”をおこし、より良い未来をつくること」だと考えてきました。それはAI時代になっても変わらない価値観です。AIを賢いパートナーとしつつ、原点である人間理解を忘れない。「想像力を、創造力へ」。そのメッセージは、これからのコミュニケーションが歩むべき道筋を示しているようでした。


セミナーは立ち見が出るほどの人々が集まり、終了後の名刺交換を兼ねた交流の場でも、2人の前に長蛇の列ができるほどの盛況となりました。

また、会場内には松本、北川含めたセミナー講師がおすすめするビジネス書などの書籍を紹介する展示コーナーもあり、こちらにも多くの人が足を止めていました。

現在開催中の「第27回 マーケティングWeek 夏」でも、このようなセミナーが多数開催されています。ぜひチェックしてみてください!

サニーサイドアップグループでは、これからも新しい時代のPRやコミュニケーションを模索し、セミナーやイベントでの発信はもちろん、ビジネスの中でもその力を示していけるように尽力していきます。ご期待ください。

〜第27回 マーケティングWeek 夏 2026〜

開催日時:6月24日(水)から26日(金)10:00~17:00
場所:東京ビッグサイト 西展示棟 
主催:RX Japan 合同会社
後援:(公社)日本マーケティング協会
公式サイト:https://www.marketing-week.jp/summer/ja-jp.html

 

WRITTEN BY

宮崎新之(SUNNY DAYS オフィシャルライター)

香川県出身。チケット情報のフリーペーパー、都市情報誌の編集を経て、2010年にフリーランスに。演劇、映画などのエンタメ系インタビューを中心に、近年は農家から医師、経営者などいろいろな人から"お話を聞いて読み物にする"インタビューライターとして活動中。

※所属は執筆時と異なる場合があります

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