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現場から見えた「する・みる・支える」とスポーツPRの現在地|W杯視察レポート〜ダラス編〜

こんにちは!サニーサイドアップでスポーツ案件を担当する近藤・青木です。

私たちはワールドカップが開催されているアメリカ・テキサス州ダラスを中心に、試合観戦はもちろん「スポーツがどのように体験として設計されているのか」を視察してきました!

今回はその様子を盛りだくさんの全4編でお届けしているうちの、第3編。ダラスで目の当たりにした「する・みる・支える」というスポーツの基本要素と、そこから見えてきたスポーツPRの現在地についてレポートします。

現地で肌で感じたのは、スポーツはもはや単なる“競技を見るもの”ではなく、空間・テクノロジー・コミュニティ・PRのすべてが連動して成立する「体験ビジネス」そのものになっているという事実です。スポーツPRの観点から見ても、主戦場は「試合(情報)をどう伝えるか」から、「どう体験として成立させ、巻き込むか」へと完全にシフトしていることを実感しました。

みる:熱狂のグラデーション設計(スタジアム〜COSM〜日常空間)

現地での「みる」体験は、ターゲットの熱量に合わせた緻密なグラデーションとして設計されていました。

まずはワールドカップの試合をスタジアムで観戦。音の圧、立ち上がるタイミングの一致、国籍を超えた歓声の連鎖。そこには理屈抜きに“現地にいること”そのものが価値になる、圧倒的な強度がありました。

一方で、ダラスに誕生した新施設「COSM(コズム)」での観戦体験は衝撃的でした。ここではNBAファイナルを観戦しましたが、巨大なドーム型LEDスクリーンと立体音響により、試合が「見る映像」ではなく「空間そのもの」として再構成(なんと天井の高さまで再現!)されていました。 これは単なるパブリックビューイングの強化版ではありません。「チケットが取れない」「遠方にいる」といったハードルを越え、スタジアムと同じ熱量を共有できるように作られた、スポーツの見方そのものを広げる画期的な空間でした。

さらに驚いたのは、専用施設以外への日常への浸透力です。 巨大商業施設「Grandscape(グランドスケープ)」の広場や、熱気あふれる屋外型商業施設「トラックヤード」、さらにはその中にひっそり佇む「便座美術館(Toilet Seat Art Museum)」に至るまで、街のあらゆる場所が即席のスタジアムと化していました。現地で観戦できない層をどう日常の中でカジュアルに巻き込むか。この「街をあげての空気づくり」こそが、大会の価値を最大化する重要なポイントだと実感しました。

みる×する:TOCA Socialに見る“家族型エンタメ”への昇華

続いて「TOCA Social(トッカ・ソーシャル)」を視察しました。TOCA Socialは、最先端のテクノロジーとエンターテインメント、そしてフード&ドリンクを融合させた、世界初の没入型インタラクティブサッカー体験施設で、観戦とプレーが同じ空間で見事に成立しているエンタメ空間でした。

印象的だったのは、家族連れが非常に多く、子どもから大人までが“サッカーパーティ”のように楽しんでいたことです。大画面でワールドカップの試合が流れるすぐ横でサッカーゲームをプレーし、美味しい食事をしながら会話を楽しむ。 ここでは、スポーツが「観る」「する」と分断されず、「一緒に過ごす豊かな時間」としてデザインされていました。PR視点で見れば、競技の魅力そのものよりも「誰とどう過ごすか」というライフスタイル訴求に価値が置かれた象徴的な事例です。

支える:ファンフェスタの雷雨避難に見る「守りの体験設計」

メガスポーツイベントの現場では、案内、誘導、多言語対応など、多岐にわたる役割を担うボランティアが「体験を成立させる設計側の存在」として機能していました。

中でも深く考えさせられたのが、ダラスのファンフェスタで起きた出来事です。イベント中に雷が発生し、一時的に会場から全員が避難するという事態に遭遇しました。しかし、現場では大きなパニックやトラブルは起きず、安全が確認されたのちにスムーズに観戦環境が再開されました。

スポーツイベントというと「どう盛り上げるか(攻め)」に目が行きがちですが、「何か起きた時にどう安全を守るか(守り)」まで含めて体験設計がなされていることを実感しました。PRの観点からも、こうしたリスク対応や現場運営の誠実さ・確実性が、ブランドの根幹の信頼(Public Relations)に直結していることは間違いありません。

まとめ:スポーツPRは「体験の翻訳とデザイン」へ

今回のダラス研修を通じて見えたのは、スポーツが「『する・みる・支える』が統合された体験設計ビジネス」へと進化している姿でした。

スタジアムでの熱狂、COSMをはじめ、Grandscapeやトラックヤードなどの街頭空間(への拡張、TOCA Socialのファミリーエンタメ、そしてボランティアが支える安全な運営。これらはバラバラの事象ではなく、「どう最高の体験を成立させるか」という共通の設計思想でつながっています。

これからのスポーツPRにおいて、「体験をどう設計し、その価値をどう世の中に届けるか」という視点はますます重要になります。情報発信にとどまらず、体験の文脈をデザインし、人々の熱量を生み出していくこと。そのヒントが無数に散りばめられた、非常に実りある視察となりました。

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