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「やーーーーーーーーっ!」しか言わないCMが大ヒット!!!TVやSNSでも話題になった、CM PR戦略の裏側をご紹介!

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中根京人(パブリックリレーションズ事業本部 2局)

やーーーーーーーっ!こんにちは!パブリックリレーションズ事業本部 2局の中根です。

みなさん、この掛け声をどこかで聞いたことありませんか?そうです、2022年度『新語・流行語大賞』に「ヤー!・パワー!」がノミネートされ、現在、絶賛再ブレイクを果たしている筋肉芸人“なかやまきんに君”の持ちネタです!

そして、そんな人気引っ張りだこな、なかやまきんに君を起用したとあるCMが大きな話題になりました!(「やーっ!」と叫ぶだけのCMを、みなさんも一度は目にしたかも…!?)そんなCMが、メディア露出を皮きりにSNSでも大きな反響を生んだので、今回のCMにおけるPR戦略をご紹介させていただきます!

そもそもCM PRとは?

ところで、CMをPRするってどういうこと?と思う方もいらっしゃるかもしれません。(だって、PRしたいからCM打つんでしょ?って思いますよね…)
CM PRはCMパブリシティとも呼ばれ、テレビやタクシー、WEBサイト上の動画などで流れるCMをメディアに取り上げてもらい、企業やプロダクトを話題化していくPR手法です。

総再生回数約900万回!?「やーーーっ!」しか、セリフがないCMがメディアやSNSで大きな話題に!

さて、いよいよ本題です!今回大きな話題を生んだこちらのCMを制作したのが、スタートアップから大企業まであらゆるビジネスのEC化を支援するECプラットフォーム「ecforce」を提供するSUPER STUDIO。ecforceの公式YouTubeチャンネルでは180万回以上も再生され、公式ツイートは約4.3万件のいいねを獲得、約2.3万件のリツイートもされ、たくさんのユーザーに拡散されました。また、さまざまなメディアのサイトでもご紹介いただき、メディアの公式TwitterやYouTubeでも投稿され、ついには本CMがTwitterトレンド入りしました!

気になるCMの内容ですが、あの名画を彷彿とさせる衣装を着用したなかやまきんに君が登場すると、「やーーーーーーーーっ!」の掛け声で持っている瓶のなかに入った牛乳(実際には着色した水を使用)を壺に注いでいく、というシンプルなもの。注がれた牛乳は、壺のいたるところから勢いよく漏れ出てしまい、「どれだけ注いでも、穴があったら台無しに。」というナレーションとともに、ECカートに不備があるとこぼれ落ちる牛乳と同じようになってしまう、ということを示しています。

では、なぜこのCMがこんなにも話題になったのか?たしかに実際に絵で見る作品となかやまきんに君では、体格のギャップがすさまじいので名画の衣装を着用しているだけでおもしろい、「やーっ!」しか言わないなど、コンテンツとしての面白さはもちろんあると思います。(実際にCMの撮影現場に立ち会った筆者も、現場で笑いをこらえるのが大変でした…)

でも、コンテンツの良さだけではなく、メディア露出もしっかりと獲得出来たことが大きく、PRとの相乗効果があったことで、今回、Twitterトレンドに入ったりするくらい大きな話題になりました。

簡単にですが、話題になった経緯をまとめると、
①CM情報が解禁になり、TVやWEBメディアで紹介される

②メディアで紹介されている様子を見た人がTwitterなどのSNSに投稿

③SNSでも徐々に話題になり始め、ecforceの公式アカウントやWEBメディアの投稿を見る人が増加

④実際にCMや記事を見た人がリアクションする

⑤結果、Twitterトレンド入りする
という流れでした。
なので、バズを生むきっかけとなった「①TVやWEBメディアでの紹介」が無かったら、ここまでの話題には至らなかったのかもしれません。

そして、メディアで取り上げてもらうためには「これはおもしろい!読者の人も反応してくれる!」と思っていただく必要があります。今回のCMで言うと、衣装や演出からくるCM本編のおもしろさもありつつ、さらに露出の確度を高めるためのカギがインタビュー映像にありました。

OAされた全TV番組で使われた!?メディアに刺さるインタビューとは!

今回、インタビューの質問を考えるときに意識したことは2つです。1つ目はなかやまきんに君らしさを引き出すこと、2つ目はCMやプロダクト・サービスに触れる質問をすることです。1つ目の要素を抑えつつ、いかにCMにも触れてもらうかがカギになっていきます。事前にいくつかの質問を用意してインタビューも行ったのですが、結果的にメディアに多く取り上げていただいた質問と回答は、共通してみなさんもTVなどで目にした、「やーっ!の掛け声で意識したポイントを教えてください」というものでした。

当初の想定回答としては「使う筋肉の部位を意識しながら、やーっ!と自分の筋肉を鼓舞しました」といった内容をイメージしていましたが、実際に撮影現場でインタビューした際には、「意識したポイントは3つあります!1つ目は筋肉を固定すること、2つ目は表情をしっかりつくることです!…(以上です!みたいな空気を出してくる)」となり、あれ?3つ目はどこだ?となったので「3つ目は・・?」「2つ、、ですね。」という流れができました。結果的に、タレントさんとインタビュアーのやり取りが映像としてもおもしろい!ということで、メディアの興味を引くことができ、OAされたほぼ全ての番組でこのやり取りの箇所が使用されました。

メディア露出を獲得するには、メディアの視点=視聴者目線で考えること!

今回のCMでは、メディアウケするインタビュー映像が撮れたことやコンテンツのおもしろさもあり、大きな話題を作ることに成功しました。でも、ここまでの話題にするためには、やはりメディアでの露出は必須だったと、改めて感じています。

そして、メディアで取り上げてもらうには、メディアがおもしろいと感じてもらうことが必須。言い換えれば、メディアを見ているのは誰か?つまり、メディアのその先には番組を見ている視聴者や読者がいるわけなので、その人たちがおもしろいと感じるか、見たいと思うか、を意識したコンテンツ作りやメディアフックを用意していく必要があるということです。これは、CM PRに限らず、どのPR戦略を立てる上でも必須になってくるポイントなので、常に頭に置きながら、今後もたのしいさわぎを作っていきたいと思います!

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中根京人(パブリックリレーションズ事業本部 2局)

新卒でサニーサイドアップに入社し早6年。ラグジュアリーブランドからスタートアップ企業まで、さまざまな業界のPRを担当し、現在は法人向けサービスを展開する企業のPRを中心に担当。休日は昨年から復帰した卓球をしながら、大好きな古着屋巡りを満喫している。高円寺と下北はもはや庭。

※所属は執筆時と異なる場合があります

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