今話題のNFTを、サッカー好きがプロスポーツチームの事例をもとに解説!|SSU Digital Lab Vol.2
こんにちは!
サニーサイドアップ パブリックリレーションズ事業本部 2局の阿部です。
ここ最近、「NFT」や「トークン」「ブロックチェーン」など聞き慣れない単語が飛び交っていますね。小難しい横文字ばかりで、なかなか話題についていくのが一苦労だと感じている方も多いはず。
小学3年生の男の子が夏休みの自由研究で描いた絵が、約200万円で取引されるなど、NFT関連のニュースを目にすることが多くなってきたので、自分なりにその時々で調べてはみるのですが、なぜそんなに価値がつくのか、やっぱりなかなか理解が及びません…。
そこで、自分の好きなものからNFTを紐解いていくことで、関心を持って理解をしてみようと、今季30年目を迎えたJリーグ界での事例を軸に、SUNNY DAYS読者のみなさんと一緒に理解を深めていければと思います!
■そもそもNFTって?
NFTとは、Non-Fungible Tokenの略で、日本語訳をすると「非代替性(替えが効かない)トークン」という意味になります。もうすでにハテナですよね。
トークンとは、デジタル上での資産などを指しています。デジタルデータに替えが効かない証明を付与して、そのデータが唯一無二であることを示すことで、資産価値を生み出したもののこと。コピーや改ざんができなくなったことで、デジタルデータに、価値を持たせることができるようになったのが、NFTということです。
簡単にご説明しましたが、「NFTとは」はすでに世の中に情報が溢れかえっているので、もう少し知りたい方は調べていただければと思います。
それでは、この仕組みを用いて事業を展開しているJリーグクラブの事例をご紹介します!
■国内Jクラブ初ファントークンを導入した「湘南ベルマーレ」
2021年1月、国内Jクラブの先陣を切ってファントークンを導入した湘南ベルマーレ。ブロックチェーン技術を利用したNFTサービスを提供する会社とオフィシャルパートナー契約を締結し、クラブトークンの発行を開始しました。
湘南ベルマーレがはじめた取り組みをご紹介します。
①国内Jクラブ初のクラブトークンの発行
②クラブトークン発行型ファンディング
①のクラブトークンとは、湘南ベルマーレを応援している証となるデジタル上のアイテム、②のクラブトークン発行型ファンディングは、そのクラブトークンを活用した資金調達の仕組みです。
サポーターが購入したトークンの売上はチームやイベントの運営費用に充てられるほか、トークン保有者は“スペシャルデー”でのイベント・投票企画への参加権や、限定グッズの応募など、湘南ベルマーレというチームを直接支援しながら、クラブ運営を応援できる特別な体験ができるというもの。
ファンクラブや後援会とは少し違って、よりクラブの運営を支援できる、まさにデジタル時代の新しい応援の形と言えるのではないでしょうか。
■発信メッセージとのマッチング
みなさんは、Jリーグのスローガンをご存知でしょうか。
それは、「Jリーグ百年構想」。そして、「地域に根ざしたスポーツクラブ」という考え方や、それらを核としたスポーツ文化の振興活動の取り組みもJリーグでは大切にされています。
今、Jリーグクラブは58クラブ(※2022年時点)もあるのですが、自分の住んでいる地域や自分が生まれた地域の愛着あるクラブを直接支援できる仕組みは、これらの考え方にマッチしている象徴的な動きのひとつであるとも思います。
ただ流行りだからNFTやトークンを活用するのではなく、ブランドの打ち出しているメッセージやスローガンと一致した施策を打ち出す事が、PRやブランディングの観点では重要になります。
私が思うに、スポーツが好きで、応援しているチームがある方々は、推しチームの戦績がたとえ奮わなくても、「どんなときも愛するクラブを応援する」という忠誠心を持っているクラブを支えてくれる大切な存在です。
そんな方たちの想いを、新しい形でのクラブ応援ツールを取り込んだ湘南ベルマーレの挑戦がきっかけとなり、アビスパ福岡、ザスパクサツ群馬、Y.S.C.Cと続々と同じ仕組みを導入するJクラブが増えました。これから、ビッグクラブの参入もどんどん増えてきて盛り上がりそうだなと思っています。
※余談ではありますが、「たのしめてるか。 ~湘南ベルマーレ2016フロントの戦い~(著者:水谷尚人、池田タツ)」という本がすごくオススメなので、特にスポーツが好きな方はぜひ読んでみてください!Jクラブの1チームが地域に根ざしたクラブを作り上げるための努力が詰まった魅力的なお話がまとまっています。
■「浦和レッズ」もNFT事業参入へ
2022年1月、浦和レッズもミンカブ・ジ・インフォノイド(以下、ミンカブ)とパートナーシップを結ぶ形でNFT事業に参入。ファン向けNFTコンテンツを販売することを発表しました。
メモリアルな動画や音声、写真など、数量限定で限られたファンの方しか入手できないデジタルコンテンツを専用のコミュニティ内で提供していくというものです。
今回、浦和レッズとミンカブが提供するNFT基盤は、暗号資産用のウォレット(取引に必要なお財布のようなもの)がなくても購入できることが特徴です。
オンラインショップの商品や店頭グッズと連携を行い、特定の商品を購入した人に、QRコードを介してNFTカードの取得ができる機能の開発も進めているそうです。
まさに、すべてがデータで繋がる時代ですね。
■DAZNとミクシィ共同、スポーツ特化型NFTマーケットプレイス「DAZN MOMENTS」(ダゾーンモーメンツ)を今春提供開始
Jリーグとも放映権契約を結ぶスポーツ・チャンネル「DAZN」と、コミュニケーションサービス事業を手がけるミクシィは、様々なスポーツのスーパープレーやメモリアルシーンをシリアルナンバー付きのNFTコンテンツとして提供するスポーツ特化型NFTマーケットプレイス「DAZN MOMENTS」(ダゾーンモーメンツ)の提供を開始することを発表しました。
正式な提供開始日や、詳細のコンテンツについてはまだ未発表ですが、次世代ブロックチェーン「Flow」を基盤にサービス構築を行ない、段階的にユーザー同士でコンテンツを売買できるマーケットプレイスの機能や、コミュニティとして集まれる場を作るなど、同じ興味関心があるユーザー同士でコミュニケーションを取りながら楽しめるサービスにアップデートしていく予定とのことです。
Jリーグは2017年~2028年までの12年間、約2,239億円でDAZNと放映権を締結し、今ではTwitterのタイムラインをはじめ、SNS上でも気軽にゴールシーンや選手のプレー映像が見ることができるようになりました。
Jリーグや日本代表戦や海外サッカー、そしてサッカー以外のスポーツも多く扱うDAZNのスポーツ特化型NFTサービスがどのようなものなのか、注目したいと思います。
今回は勝手ながらサッカー一色でまとめてしまいましたが、プロ野球パ・リーグ6球団が、パシフィックリーグマーケティング株式会社と株式会社メルカリと共同でNFT事業に参入するなど、スポーツ界はNFT祭りとなっていて、今後の動きから目が離せません!
■最後に
最後になりますが、難しいと感じたものは好きなことを切り口に調べてみると思った以上に内容がすんなりと入ってくるなと感じました(笑)
横文字が苦手だけどトレンドは押さえておきたい方、自分の好きな分野やジャンルのNFT事業をぜひ調べてみてください!最後までお読みいただきありがとうございました!