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【前篇】チームの合言葉は“Heart of SHIBUYA”!?渋谷スクランブルスクエアのPRの裏側に迫る!

渋谷の街を見上げると、ひときわ高くそびえる建物があります。展望施設、オフィス、共創施設、商業施設で構成され、渋谷エリアでは最も高い地上47階建ての大規模複合施設「渋谷スクランブルスクエア」です。

「混じり合い、生み出され、世界へ」をコンセプトに、渋谷駅直結・直上の新ランドマークとして2019年11月に開業した同施設。今では、東京はもとより日本を代表する名所として知られる存在となりました。

誰もがその名を知る施設になった渋谷スクランブルスクエアのPRコミュニケーションやブランディングの裏には、どんなヒミツが隠されていたのか。同施設のPRを手掛けたキーパーソン3名にインタビュー形式でお話を伺いました。

(鼎談者:渋谷スクランブルスクエア株式会社 管理部 事業統括 Div. シニアチーフ 山中莉奈さん、株式会社東急エージェンシー イノベーションコンサルティング局POZI部長 町田葉子さん、株式会社サニーサイドアップ パブリックリレーションズ事業本部 1局 4部 部長 岩崎真之介)

■渋谷駅周辺開発プロジェクトの“一つの集大成”

―まずは 開業1周年、おめでとうございます。改めて、プロジェクトに関わるまでに至った経緯を教えてください。

山中さん(以下、敬称略):
私は、施設が開業する約1年半前頃にプロジェクトに参画しました。以前、「渋谷ヒカリエ」開業に携わったメンバーから「施設の開業に関われたことがすごく良い体験になった」という話も聞いていたので、施設の開業に携わりたいという想いがありました。そして、自分から手を挙げてプロジェクトメンバーに参画。ひとつの夢が叶った瞬間でしたね(笑)。

ただ、私の場合は施設開業PRの経験が全く無い状態でのスタート。PRのプロフェショナルの方々には、ノウハウや手法を教えていただくなど、本当に色々とサポートいただいたと思っています。

―施設の開業は初めてのご経験だったんですね。PRをしていく中では、どんなビジョンを掲げていたのですか?

山中:
渋谷スクランブルスクエアは、2012年の「渋谷ヒカリエ」開業から続く渋谷駅周辺開発プロジェクトの一つの集大成とも言える存在です。そうした文脈の中で、私はこの施設を“レンジャーもの”でいう“赤レンジャー”のような、渋谷の中心的な存在にしたいと思っていました(笑)。東京五輪の開催前ということもあり、“大きな花火”をあげたいという気持ちでしたね。

町田:
渋谷駅周辺開発プロジェクトの中で一つの大きな節目でもあったので、いわば“本丸”のような存在でしたよね。

岩崎:
渋谷は、世界から注目されている街です。PRを手掛ける上で、「世界各国の人が渋谷スクランブルスクエアを目的に来日する」くらいの存在にしたいと思っていました。また、今の子ども達が大人になった時代でも、“ホットな場所”であってほしいという想いもありましたね。

―その分、プレッシャーもあったのではないでしょうか?

山中:
「渋谷ヒカリエ」などの成功事例があったため、比較されることも多かったですね。このプロジェクトにはたくさんの関係者が関わっていたため、プレッシャーも大きかったです。

岩崎:
非常に大きなプロジェクトだったことに加えて、個人的にはリーダーという役職に就くタイミングとも重なり、プレッシャーを感じましたね。それでも、やり抜きたいという気持ちがありました。時にはプレッシャーに押し潰されそうなときもありましたが(笑)、挑戦することが出来て本当に良かったと思っています。

■施設ブランディングのキーワードは、“Heart of SHIBUYA”

―PRコミュニケーションはどう設計されていったのですか?

町田:
今回の渋谷スクランブルスクエアプロジェクトでは、まずは核となるコンセプトを当社のクリエイティブディレクターが提案、施設のみなさまと一緒に固め、そのコンセプトに沿って全体のPRコミュニケーションプランを設計していきました。

このプロジェクトは非常に大きく、内包されている各施設(展望施設、オフィス、共創施設、商業施設)も用途や性格がそれぞれ違います。

一つの施設だけにフォーカスし過ぎると、全体像が理想とは全く違うものになってしまうので、全体を俯瞰しながら進めることに注力しました。

また、各施設の垣根を越えたプロジェクトチーム全体でのワークショップを行い、サニーサイドアップさんや当社メンバーにも参加してもらって、みなさんで方向性を確認し合う作業を何度か行いましたね。

町田さん

―ワークショップの中で、キーワードとなったものはありますか?

町田:
ワークショップの中で、岩崎さんのアイデアから生まれたのですが、「Heart of SHIBUYA(ハート・オブ・シブヤ=渋谷の心臓部)」という言葉は、プロジェクトチームがそれぞれが立ち返るものとして重要なものとなりました。もちろん、この言葉を生み出すのも簡単ではありませんでしたが、明るくにぎやかで前向きなブレストから生まれました。

岩崎:
「ハート」という言葉には、“中心”という意味と、心臓と同じような”ポンプ”の意味が込められています。たくさんの人々が施設の中に入り、何かを得て、また世の中に出ていく。そんな渋谷という街に変化や新しさをもたらすポンプのような存在にしていきたい、という想いが込められていました。

―なるほど。それでは具体的に、PRコミュニケーションにおける狙いは何だったのでしょうか。

岩崎:
大きなプロジェクトであったため、多くのメディアの方々に興味を持っていただけるとは確信していました。ただ、受け身の姿勢のままでいると、結果的に施設にとってネガティブな露出も出てきてしまう。ですので、戦略的に“施設へのポジティブな印象を残すような露出”の獲得を目指して活動しました。

開業の前段階から計画的に情報を発信し、都度メディアの方々にコンタクトを取ることで、メディアの方々の中での“施設に対するイメージのアップデート”を行っていきました。

開業直前の内覧会から開業までの取材ラッシュのタイミングで、集客にも寄与する効果的な露出の波をつくることが出来たのは、狙い通りで嬉しかったですね。

山中:
印象的だったのは、町田さんや岩崎さんを始めとしたPRチームのみなさんが、「とにかく取材を受けてください!」と仰っていたことです(笑)。もちろん、取材の内容を精査する前提があっての話ですが。

町田:
開業前後のタイミングにおけるPRコミュニケーションは非常に重要です。サニーサイドアップのPRチームのみなさんが必死に獲得してくださった取材案件に私は全信頼を置いていましたし、それがあったからこそ、調整が難しい内容でも「全て応えていただきたい!」いう気持ちがありましたね。

山中:
PRチームのみなさんが良質な取材案件を持ってきてくださったので、私たちもPRチームを信じて取材を受けました。信頼関係があったからこそ出来たことですね。

岩崎:
メディアの方々からも、渋谷スクランブルスクエアの取材を受ける体制についてお褒めの言葉をいただきました。特に撮影時の細かな規約があったのは、地上約230メートルの高さに位置する展望施設「SHIBUYA SKY」。安全面とメディア側の要望の落としどころを探るなど間に入って交渉を重ねることで、理想とする露出やアウトプットに繋げることが出来たと思っています。

町田:
信頼できるチームだからこそ、サニーサイドアップのみなさんが獲得してくださった取材案件を全力で受けよう!という意気込みがありましたね。

後篇では、渋谷という街に位置する施設だからこそ発信出来たメッセージなど、引き続きPRの裏側をお届けします。こちらから


 

この記事を書いた人:

サニーサイドアップグループ 社長室 広報グループ
奥山雄大

新卒でサニーサイドアップに入社して約10年余り。2017年から同社グループの広報を担当。メディアプロモーターや営業の経験も生かし、PR業界の”今”を伝える記事を多数執筆。執筆時のモットーは、”たのしいさわぎを伝えたい”。

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