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【後篇】チームをつなぐのは“強い言葉”!「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」のPRの裏側

前編に引き続き、世界中から注目を集めることができたと感じられた嬉しい出来事や、チームがひとつになれた秘密など、PRの裏側をお届けします。前篇はこちら

森ビル株式会社高橋一菜さん・株式会社サニーサイドアップ蛭川貴之リーダー

今回のブログでは前回に引き続き、「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス(以下、チームラボボーダレス)」のPRの裏側に迫ったインタビューの後篇をお届けします。

■PRの境地!あのメラニア・トランプ夫人やブータンの王女の耳にも届いた⁉

―ミュージアムには、インバウンドからのお客様も多く訪れましたよね。

高橋:
施設開業前から、”グローバル視点”でのPR・コミュニケーションも重要視してきました。海外メディアでの露出は勿論ですが、予想外だったのが、施設開業1年目から、多くのお客様が” 対面での知人からの紹介”で当館を知って、お越しになられていたことでした。この流れは日本人だけでなく海外の方も共通でしたので、とても驚きました。

あまりの感動に人に紹介する、その紹介を受けてまた別の方が来館し紹介したりSNSへ体験をシェアする、それらのSNSの投稿が増えていくと海外のメディアも取り上げる…という良いスパイラルが生まれました。

このスパイラルによって、これまで多くの著名人もお越しになられましたが、アメリカのメラニア・トランプ夫人が来館し、Twitterで当館を紹介されたことも印象的でした。一周年を過ぎた頃には、当館で菅首相(当時は官房長官)が記者会見を行い、「まさに東京の新たな観光地である。究極のモデルだ。」と発言いただきました。インフルエンサーという芸能人やモデルを思い浮かべますが、業界を超えて様々な視点から評価いただけたのも印象的でしたね。

蛭川:
僕は、ブータンの王女が来館されたのが印象的でした(笑)。

高橋:
一周年の時に、ミュージアムのエントランスホールに世界地図を用意し、お客様の出身国にシールを貼っていただくイベントを実施しました。来館者がいる国は事前に色塗りしていったのですが、ブータンからの来館者はまだいない時でした。イベント実施中に蛭川さんから「ブータンの王女がいらっしゃって、世界地図のブータンの場所にシールを貼られた!」と連絡いただいた時には、本当に感動しましたね。

蛭川:
王女が「一生行けないと思っていた場所に来ることが出来て良かった」と仰ってくれたんです。ブータンの王女にまで情報を届けることが出来ていたのか、と嬉しくなりました(笑)。

―まさに、PRの境地ですね。

teamLab 呼応するランプの森の画像

思わずSNSにあげたくなるスポットばかり。 ©teamLab

■チームをつないだのは、強い“言葉”

―お二人の話を伺って、ビッグプロジェクトの中でもチーム全員が同じ方向を向くことが成功の秘訣だと感じました。チーム全員が同じ方向を向くための“軸”とは何だったのでしょうか?

蛭川:
改めて当時のメールなどを見返していたのですが、「ギリギリまで少しでもクオリティを上げていきましょう」「絶対にやりましょう!」など想いの詰まった言葉のメールがたくさんありました。森ビルのご担当者も、ご自身の言葉で返されていた。そんな強い思いや言葉に、チーム全員が引っ張られてきたんだと思います。

高橋:
規模の大きさはチームラボが手掛けるプロジェクトの中でも最大級。約10,000㎡と巨大な施設全体をボーダレスにつなげるのも初めての試み。どんな仕上がりになるのか、どのようにこの施設の良さを伝えていくのか?類似する施設がないからこそ、すごく悩みました。ですが、みんながひとつの明確なゴールを共有し、ギリギリまで考え抜けたからこそ、アーティストの想いを届けることができたのだと思います。

―素晴らしいチームですね。クライアントや代理店という立場を越えて、お互いをパートナーとして認め合い、対等に議論し行動する。それがうまくまとまったのがこのプロジェクトの鍵だったんですね。

蛭川:
森ビル×チームラボ×サニーサイドアップもボーダレスに!がキーワードでしたね。これは一晩考えました(笑)。

森ビル株式会社高橋一菜さん・株式会社サニーサイドアップ蛭川貴之リーダー

■“たのしいさわぎ”を実感した瞬間とは

―改めて、プロジェクトを通して感動されたシーンは?

高橋:
やはり、ミュージアムが開業した日ですね。前例の無いすごい施設になるとは思っていたものの、実際にお客様がどれだけお越しになるのかは不安でした。ですが、平日にもかかわらず、朝から多くのお客様が並んでくださったのをみて、身体が震えました。もう一度再現してと言われてもできないですね。

最近ですと、ご家族でいらっしゃるお客様の中には、某有名テーマパークのように朝イチで来館されて、ツアーコンダクターのように先導しながら回っている方がいらっしゃったり(笑)。こんなに人をワクワクさせることができて嬉しいですね。このような日常の風景に日々感動しています。

―“たのしいさわぎ”を実感した瞬間は何でしょうか?

高橋:
おかげさまで、2~3年経っても人気は衰えることを知りません。じわじわと感動が押し寄せてきますね。ただ単純に“新しい施設をつくった”というバリューだけではなく、施設の本質も伝えることができたのだと実感しています。今でも世界中から問い合わせが多くありますし、観光ガイドブックのトップにも掲載されていて、世の中にインパクトを与えることができたと感じています。それが私の“たのしいさわぎ”ですかね。

―PRをしていると、施設の開業をゴールと位置付けてしまうこともありますが、施設側の視点で見ると開業はスタート。継続的にご一緒できるのは、PR冥利に尽きますね。

最後に、高橋さんが思う“サニーサイドアップの好きなところ”は何ですか?

高橋:
プロジェクトの定例には、取締役の松本さんまで必ず参画してくださいました。サニーサイドアップの素晴らしいところは、PR業界の常識を押し付けるのではなく、私達の悩み、目標を理解し、常に同じ目線に立って一緒に新しい手法でチャレンジしてくださったところです。あと、若い社員にどんどんチャレンジさせる、スピード感がある、トップとも密にコミュニケーション取りながら仕事をする社風は素晴らしいと思いました!

蛭川:
僕達はそこが生命線のような気もします。提案の時も「サニーさんらしい提案をお願いしますね」と言われることがよくあります。そこは難しいところでもあり、仕事の楽しい部分でもありますね。

■最後に…

チームラボボーダレスのムーブメントの裏には、企業という垣根を超えた“ボーダレス”なコミュニケーションが根底にありました。

インタビューの最後に、「今後のミュージアムの展望は?」という質問に、高橋さんはこう答えました。

「個人的には、この施設単体だけで終わらせるのではなく、コンセプトが“ボーダレス”なので、ここから派生して新しいボーダレスな取り組みができるといいなと思っていますね」

そう語る高橋さんの瞳の奥には、世の中を動かすであろう“次のたのしいさわぎ”が、確かに映っていました。

森ビルから見た東京の風景


 

この記事を書いた人:

 サニーサイドアップグループ 社長室 広報グループ
 奥山雄大

 新卒でサニーサイドアップに入社して約10年余り。2017年から同社グループの広報を担当。
 メディアプロモーターや営業の経験も生かし、PR業界の”今”を伝える記事を多数執筆。
 執筆時のモットーは、”たのしいさわぎを伝えたい”。

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