【カッパ・クリエイト×サニーサイドアップ】かっぱ寿司×トミカ 異例の増産に至った人気の裏側――「お客様の共感」を形にするPR発想のものづくり
2025年11月、全国のかっぱ寿司で実施された「キャンペーントミカ “あそべる!くるま” プレゼントキャンペーン」。開始直後の週末を待たずに早期終了する店舗が続出し、異例の即時増産と同年12月の再配布が決定するなど、SNSやメディアを巻き込んで大きな反響を呼びました。

その裏側には、かっぱ寿司が大切にするブランドポリシーと、サニーサイドアップが提案した緻密な戦略がありました。今回は、施策を担当したカッパ・クリエイト株式会社の小澤結香さんと、株式会社サニーサイドアップの蜂須賀まゆ子によるクロストークをお届けします。
なぜトラック?ターレー? 企画に込めたストーリー
――お2人は、どのようなお仕事を担当されているのでしょうか。
小澤さん:わたしはカッパ・クリエイトの広報宣伝部に所属し、かっぱ寿司のCMからノベルティ、店内のサイネージ、さらにはタッチパネルの表示内容まで、お客さまの目に触れるあらゆる制作物を管理しています。わたしたちは「お客様の喜びが私たちの喜びです」という社是を掲げていますが、今回のコラボレーションをはじめ、すべての取り組みはこのポリシーが起点となっています。ファミリー層を中心に、幅広い世代の方に喜んでいただけることを考え、発信しています。
一方で、すべての施策はわたしたち広報宣伝部だけで完結するものではありません。商品の仕入れや品質管理を支えるグループ会社、日々新しいメニューや体験を考え続ける商品チーム、そして現場でお客様と向き合う営業や店舗スタッフの皆さんあってこそ、はじめて形になります。わたしたちはその想いを”外へ届ける”役割を担っているという意識でも日々取り組んでいます。

カッパ・クリエイト株式会社 広報宣伝部 小澤結香さん
蜂須賀:わたしはサニーサイドアップで、主にオリジナルグッズの企画から製造を一貫してサポートしています。今回のコラボでは、企画の立案からタカラトミーさまとの調整、実際の製品開発、PRまでを担当させていただきました。わたしたちのチームでは、単にモノを作るだけでなく、PR発想を軸に、そのアイテムを使ってどうコミュニケーションを仕掛けていくのかまで考えています。

サニーサイドアップ 7局 リーダー 蜂須賀まゆ子
――今回のかっぱ寿司とトミカとのコラボ企画は、どのような発想から始まったのでしょうか。
蜂須賀:まずは、ファミリー層の方々に向けて、「欲しい」と思ってもらえるようなグッズを考え始めましたが、グッズ目当ての一時的な来店にとどまらず、長くかっぱ寿司さんを好きになっていただけるような企画にしたいと考えました。かっぱ寿司さんがお客さまのために本当に素晴らしい体験をいろいろと企画されている中で、何か“いい体験”になるものをご提供できないか。それが、お寿司を食べる体験を通じて、お魚を運ぶ漁師さんや市場で働く方々など、お寿司が届くまでの「裏側」にも興味を持っていただき、お子さまにとっての学びのきっかけにもなるのではないか、という発想でした。お子さんの教育目線を含め、興味のきっかけにもなるように「お魚を運ぶ、かっぱ寿司の車」はどうだろう?というところから企画は始まりました。
小澤さん:一般的には、「このIPが人気があるので、コラボをすれば盛り上がりますよ」という趣旨のご提案をいただくことが多いです。ですが、サニーサイドアップさんは「かっぱ寿司さんだからこそ、これができますよ」という、「ほかの業態では難しい、わたしたちだからこそ意味がある」という観点でご提案をいただけたことがすごく新鮮でした。今回、形になったトミカさんとのコラボ以外にも、たくさんの企画をご提案してくださったのですが、そのすべてが、かっぱ寿司ならではと感じさせてくれるものでした。
ミニカーでは、トラックやパトカーといった車が人気のなか、あえて「ターレー」という、魚市場で働く車種を選んで、興味をもって目に止めてもらうポイントを入れ込んだり、どうすれば話題が広がっていくかなど、ストーリーを持ってご提案いただきました。その消費者目線での企画力が、企画実施の決め手になりました。
実はわたし自身も未就学児の子どもを持つ母親として、親目線でこの企画に向き合っていました。子どもが夢中になりながら、お魚のことも自然に知るきっかけになる——そんなグッズが本当にあったら嬉しいと、担当者としてだけでなく、一人の親として心から共感できたことも、この企画を進める大きな原動力になっていました。
よりよいモノづくりのために、互いに意見をぶつけられる関係
――開発過程では、かなりの試行錯誤があったと伺っています。
小澤さん:本当に全てのパーツにおいて「あっちの色はちょっと違う、こっちの色はこれがいい」と言い合いながら、細かな指摘や試行錯誤を何度も何度もしていただきました。車体の色をかっぱ寿司のロゴに近い色にしていただいたり、ターレーのハンドルの厚みもミリ単位の調整していただいたり…。
蜂須賀:「氷の色」は、わたしたちの間でも意見が割れたところでしたね。

小澤さん:そうでしたね(笑)。透明っぽい色味と、水色を何パターンか出していただき、わたしたちも社内でいろんな人に確認を取りました。サニーサイドアップは「白っぽい方が似合う」とおっしゃったのですが、わたしたちはやっぱり「水色が付いていた方がいい」と、議論しましたね。最終的には、少し氷が溶けた時のシャバシャバ感が伝わるような、すごくいい具合の色合いに調整していただきました。

蜂須賀:「まぐろ」の動きに対するこだわりもすごかったです。小澤さんから「鮮度が大事ですから」と、乗っている「まぐろ」がリアルにバタバタと動くよう、いろいろな注文をいただきましたが、その甲斐もあって、とてもリアルな形で仕上げることができました。「いか」を載せたトラックも、どうやったら一番きれいに「いか」が光るのか、製造工場ともいろいろな検討をして、何度も光り方の調整をしました。

小澤さん:そもそも「いかが光るの?」「まぐろが動く!」という、人に言いたくなるようなギミックを入れて提案してくださったところも、サニーサイドアップさんならでは、という部分だと思っています。
蜂須賀:「いか」の見た目も、ミニカーとしてのかわいらしさと生き物としてのリアルさのバランスは、何度もやり取りしましたね。目や吸盤のデザインは、そこを突き詰めた結果です。PR視点としても「光る、動く」というわかりやすいギミックは、作る段階から意識していました。結果として、SNSやメディアで紹介される際に、映像としてパッと見ですごさや面白さが伝わることにつながったと考えています。また、お客さまが手にした時に“誰かに言いたくなる、見せたくなる”という状態をどう作るのか、は一番に考えたところですね。
小澤さん:あと、わたしたちが驚かされたのは、サニーサイドアップさんが自発的に「安全面」まで徹底して確認してくださったことです。落としたりしたときにパーツが脱落しにくいよう、最後の最後に部品にストッパーをつけてくれたことは、本当にさすがだなと思いました。魚と向き合うブランドなので、魚にはこだわりたい、けれどもギミックがあるおもちゃを製造することには経験が不足するわたしたちでは絶対に気づけないところでしたので、ギリギリのタイミングまでお手に取ってくださる方々の安全にもこだわったモノづくりをしていただきました。
わたしたちは、飲食業として、安全・安心に対しても日々注力しているのですが、同じ視点に立って、一緒にブランドとしての注力すべきところを、サニーサイドアップさんならではの視点で支えてくださる姿勢には、大きな信頼を感じています。
“かっぱ寿司ならではの体験”に過去最大級の反応
――実際にキャンペーンが始まってからの反響はいかがでしたか?
小澤さん:予約件数でいうと、過去のコラボと比較しても何倍もの数がありました。実は、お会計が税込3,500円ごとに1台という価格設定は初めてでしたので、実際にはどのような反応になるか心配もありました。ですが、お母さん、お父さんに興味を持っていただき、お子さまも「すごくかわいくて、欲しい!」と思って来てくださるという流れが、すごくうまくいったのかなと思っています。
蜂須賀:タカラトミーさまからも、「営業する先々で、『かっぱ寿司とのコラボ、すごかったね』などと言ってもらえましたよ」といったお声をいただいていまして、とても評価してくださいました。監修の方からは「今どき、こんなにギミックにこだわらないよ」と言ってくださいました。引き続き「かっぱ寿司さんとまたやりたいですね」という言葉もいただけて、とてもいい関係になれています。

小澤さん:わたしたちの社内でも「今までで一番いい」という反応をたくさんもらえています。サンプルなどを確認しているときも、別の部署の社員から「おもちゃとしての完成度もすごいけど、魚へのこだわりが感じられることが嬉しいね」と声をかけてもらいました。
普段から食材と向き合っている商品企画チームのメンバーや、実際にお客様へご案内する店舗スタッフからも「これは誇りを持ってお渡しできる」という言葉があり、社内の一体感も感じた瞬間でした。初動のお客さまの反応を見て、スピードが信頼を守ると判断し、増産と同時に情報を公開することを決めましたが、その際もサニーサイドアップさんにはとても細かく、スムーズに対応していただきました。なるべく早いスケジュールで対応していただけて、本当に良かったです。
――今回のプロジェクトを通じて感じた、パートナーとしての関係性についてどのように感じていらっしゃいますか。
小澤さん:サニーサイドアップさんは、一番に寄り添ってくれる存在です。本当に親身になってこちらの要望も入れつつ、でも「こっちの方ではいかがですか、こっちの方がお客さまがもっと喜んでもらえるのではと思って」と、さらに的確な提案をしてくださって、わたしたちのブランドのあるべき姿に寄り添って一緒に考えてくださっている姿勢が伝わってきます。気負うこともなく、お互いに「こっちの方がいい」とズバリと言い合える関係性を作れたとわたしは感じています。それは、いつもかっぱ寿司のミッションを深くご理解いただいた上で信頼できる回答をいただけるからですし、わたしもサニーサイドアップさんにはなんでもお伝えできるから。今後もぜひ、楽しんでいただけるようないろいろな企画を、一緒に作っていけたらと思います。
このプロジェクトが大きな反響をいただけたのは、サニーサイドアップさんのPR力はもちろん、食材の調達・品質を担う仲間、監修に関わってくれた商品企画担当者、そして現場でトミカをお客さまへ手渡してくださった店舗スタッフのみなさんのおかげです。施策の発信を担う広報宣伝部として、そうした縁の下のチームの頑張りも一緒に届けられる仕事をしていきたいと思っています。
蜂須賀:一度うまくいったからこそ、さらにその先を体験していただけるように、発信の仕方、広げ方といったPRの部分もより進化させていきたいですね。お寿司を食べることはもちろん、グッズを通した体験によってかっぱ寿司に来店する楽しみをより広げていけるように、新しいコミュニケーションを作っていけるように、これからも一緒に“楽しい仕掛け”を続けていきたいです。
今後もかっぱ寿司では、「お客様の共感」を追求し、お寿司のおいしさはもちろん、体験を通じたワクワク感を提供し続けていきます。サニーサイドアップもその想いに並走し、今後も「PR発想を軸に話題化から逆算したお客様目線のものづくり」を仕掛けていきます。PR発想の企画と、細部のギミックや安全性へのこだわりの両立が強みの当社。店舗へ足を運ばれた際には、おいしいお寿司とともに、“かっぱ寿司ならではの体験”も楽しんでくださいね。




