「ファッション業界の未来をつくるPRの最前線」マネージャー陣に聞く、ステディ スタディの仕事【前編】
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スポーツ関連をはじめ、幅広い業界のヒト・モノ・コトについてさまざまなPRを手掛けているサニーサイドアップグループ。その中でも、steady study(以下ステディ スタディ)はひときわ異彩を放っています。
2020年にサニーサイドアップグループに参画した株式会社ステディ スタディは、今年で創立25周年を迎える「アタッシェ・ドゥ・プレス(ファッション業界に特化したPR・広報担当)」の先駆け的存在。今日まで、数多くのブランドのPRやマーケティング事業を国内外に展開してきました。
今回は、ステディ スタディの事業やそこで働く人々について、組織の中核を担う3人に話を聞いてきました。
バイタリティ溢れる3人のキャリアからサニーサイドアップグループの一員としての今後の展望まで、ステディ スタディの魅力を前後編に分けてお送りします。
ステディ スタディに出会うまで「ファッションへの興味はずっとありました」
高本:
学生時代からファッション関連の職業に就きたいと考えていました。しかし首都圏から遠く離れた地方の大学周辺ではそういった企業は少なく、そのうえ当時は就職氷河期。そもそも新卒採用の募集自体がほぼありませんでした。
まずは東京に出ようと思い、大学卒業後は外資系ホテルで働き始めました。
中学生くらいの時分から、おしゃれな女子生徒が身に着けているものが気になり始めたと思います。この頃にファッションに対する漠然とした関心を持つようになりました。ファッションは、気分を明るくしてくれたり、ポジティブになれたり、少し強気になれたりするものですよね。
一度他業種に就職してもなお、ファッションに対する想いは冷めることがなく、ステディ スタディの求人を見つけたときに「これだ!」と迷わず応募しました。
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PR Ⅰ シニアマネージャー 高本 麻衣子(たかもと まいこ)
織田:
おそらく、この3人の中で一番転職回数が多いのはわたしだと思います。
わたしも高本同様、学生の頃からファッションに携わる仕事をしたいと考えていましたが、大学卒業の時点ではチャンスを得られませんでした。
新卒で入社した就職情報の企業では営業職を経験し、その後思い立ってフランスへ留学。
留学中に現地のデザイナーのアシスタントを経験したことから、ファッション業界を志望する気持ちがますます強まりました。「広報」というファッションへの関わり方を意識するようになったのもこれがきっかけですね。
帰国後は前職でまた営業の仕事をしたりしていましたが、あるとき日本のとあるブランドがパリコレに出展することとなり、その関係で初めて念願のファッション業界への就職が叶いました。それからインハウスのPRを数社経験し、知人の紹介でステディ スタディに入社し今に至ります。
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PR Ⅱ シニアマネージャー 織田 あゆみ(おだ あゆみ)
岡﨑:
わたしの社会人としての最初のキャリアはフリーライターでした。長年、ヘアメイクアップアーティストやスタイリストなどのクリエイティブな世界に憧れがありましたが、なかなか親世代からの理解を得ることができず…。自分のキャリアを模索する日々でした。
縁あって大阪から上京し編集長アシスタントを経験後、前々から熱望していたアメリカ留学を実現しました。現地ではグラフィックデザインを学んでいました。
ファッションジャーナリストを志して留学したことと英語・グラフィックデザインのスキルを活かせることから、帰国後ステディ スタディに入社しました。当時の求人に「海外出張あり」とあって、そこにも魅力を感じましたね。
面接のためにオフィスを訪れた際、ジュエリーをたくさん着けて、いろいろな洋服を抱えた女の子が目の前を通り過ぎたんです。まさに『プラダを着た悪魔』の世界でした。それが第一印象です(笑)。
実はスウェーデンに移住することになり一度は退社したのですが、帰国後にお声がけいただき、今もこうして働いています。
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プランニング プランニングディレクター 岡﨑 美樹(おかざき みき)
ステディ スタディの仕事「蓄積してきた事例から、相手にチューニングしていく」
高本:
ステディ スタディでは昨今、大きな組織再編がありました。現在はPRチームが2チームに分かれており、加えてプランニングチームがある状態です。
わたしはPR Ⅰのシニアマネージャーを務めていて、その下にマネージャー、そのさらに下にアシスタントマネージャー、そしてスタッフという体制です。
業務としては、ファッションブランドを中心とした年間契約でのクライアントワークが8割程度、それ以外の2割程度が幅広い分野の単発案件という割合です。
メンバー1人が一つのブランドだけを担当するということではなく、複数名のチームワークで担当するケースが多いため、それぞれのメンバーが複数ブランドを担当しています。一つのことにかかりきりになるわけにはいかないので、マルチタスクや幅広い知見が求められますね。
「ブランドの認知を向上させたい」「インフルエンサーを起用したクリエイティブを作りたい」「商品や店舗のローンチに先がけてイベントを開催したい」などのご相談をいただく中で、クライアントの意向に沿いつつ最大限わたしたちの知見を活かせるよう尽力しています。
織田:
わたしが所属しているPR Ⅱは、ショールーム業務・リテーナーワークももちろんありますが、固定ではない短期契約のクライアントも多いです。
以前はイベントチームと呼ばれる組織だったので、今でも例えばグローバル展開している大きなブランドから、他国での試み(イベント)を日本でも実施したいというご相談をいただきます。どういったメディアを招致するか、セレブリティはどの方をお呼びするか等、イベントの実施に際しての施策や運営を請け負っています。
ファッションPRから始まった会社なので、そのネットワークを活かしながらファッション関連の案件を扱うことが多いですが、それだけにとどまらずカルチャーやアート、フードなどの視点も必要になります。
岡﨑:
わたしはプランニングチームを取りまとめるディレクターを務めています。新規のお問い合わせの窓口となることが多い部署ですが、わたし自身の海外生活が長かったこともあり、海外クライアントの対応をすることも少なくありません。
ご相談をいただいた際には、ヒアリングの上PRチームのマネージャーと連携しながら提案のプランニングを行います。ステディ スタディの豊富な過去の事例から相談内容に沿ったものを引用し、それを基に相手にチューニングしていくことがわたしたちの役目です。
このようなケーススタディ・ノウハウは大切ですが、同時に会社の方針として「わたしたちは○○屋」といった固定観念は持たないようにしています。
未経験のことであっても実現可能な見込みがあるのなら挑戦するし、どうにかして相手の助力となれないかを考える。代表の神出の姿勢がチームの強みにもなっている部分だと感じます。
今日ではもはや生活に必要不可欠の存在となったデジタルプラットフォームが日本市場に参入する際にも、少なからず携わりました。いわゆるフリマアプリやネットオークションなどの二次流通・ECサイトの普及等、ファッション業界が急激に大きく変化するフェーズでクライアントのサポートができたことは感慨深いです。
この経験が、2020年にローンチした自社デジタルショールーム「ENCHANCE(エンチャンス)」の立ち上げにも繋がったと思っています。
ステディ スタディではたらく人「どこかギャル魂があって、タフなんです」
高本:
業界柄か、若い女性のメンバーが多いですね。20代後半から30代にかけての年代がボリュームゾーンで、意外とオフィスは賑やかです(笑)。流行のものを扱う仕事ということもあり、みんな新しい物事には敏感です。
ニッチな分野に精通している人もいれば、さまざまなことに対して浅く広くアンテナを張っている人もいて、本当に人それぞれですね。
岡﨑:
人柄の面では、どのメンバーも芯が強いですね。
ただ、一概に気が強いというわけではなくて、柔和な雰囲気だとしても一本芯が通っているというか…。どこか「ギャル魂」のようなものがあって、タフなんです。触れるものに対して貪欲でありつつも同時に慎ましさもあり、そして何よりすごく誠実ですね。
高本:
必ずしも誰もが入社した瞬間からタフネスがあるというわけでもなくて、経験を重ねて次第に成長していく印象です。
そして逞しく成長することに男女の違いはありません。ファッションをはじめさまざまなものがボーダレスになってきている今、良い意味で性差を感じないフラットな環境ができていると思います。
一方で、女性がマジョリティの組織では男性ならではの感覚や着眼点も大いに役立ちます。
たくさんのクライアントとお仕事をする上では、メンバー自身の性別を問わずメンズブランド・ウィメンズブランドを担当することになります。そんなとき、ファッション好きの、実際にその服に袖を通す男性だからこその強いカルチャーへの関心や細かなディテールへの観察眼が効果的なPRに繋がることも…。
このように、当事者としての生の声を交えた意見交換や提案ができるのも当社の強みですね。
男女分け隔てなく仲の良い会社ですが、チーム内では希少なファッションフリークの男性同士、一層強い絆で結ばれているようです(笑)。
織田:
全体的に、コミュニケーションに長けている人が多いですよね。
人との関わりや対話が好きで、それが苦にならないんです。部署を超えて協力し合う機会が多いので、皆周囲に気を配り相手を思いやりながら仕事をしています。
岡﨑:
クライアントのお洋服を着用することもありますし、社内のチーム編成にあたってはそのブランドのフィロソフィーにマッチするメンバーがアサインされることが必然的に多くなります。服装やヘアメイクなどの装いを通して自己表現できる人ばかりですよね。
イベントなどの際には黒子に徹しその場に相応しい恰好をしますが、普段の業務では基本的には自由です。ステディ スタディで過ごす中で、「自分はこういう人間だ」という自己理解が急速に深まっていくんでしょうね。
そういう意味では、新卒入社したメンバーの成長を見るのは本当に楽しいです。入社時に元々持っていた個性が、そのまま強まっていっているように感じて。刺激を受けて、その人の中で自己が明確になっていく様子を見ると嬉しい気持ちになります。
高本:
刺激は間違いなく多い仕事ですね。
自分の携わったイベントがテレビで露出していたり、セレブリティをアテンドしている最中に取材が入ってカメラに映り込んだり、担当ブランドの情報をいち早く掴むことができたり。
岡﨑:
例えば来日したクリエイターの方々との交流もとても刺激的ですよね。インタビューをすぐ隣で聞きながら感動したこともありました。
デザインやプロダクトに込められた想いをクリエイターご本人の言葉で直接お聞きできるのは、とても得難くて光栄なことだと思います。
織田:
貴重な場面に立ち会えるのは、この仕事の一番の魅力かもしれませんね。
異文化コミュニケーションが多い当社ゆえの大変さももちろんありますが、一つの仕事をやり遂げたときの達成感も、そういった貴重な場面を経ているからこそより大きくなるような気がします。
三者三様のキャリアを歩み、現在ではステディ スタディをリードする高本、織田、そして岡﨑。
後編では、長年ファッション・ライフスタイルブランドのPRに携わり、個性豊かなメンバーをマネジメントする3人が思う、ステディ スタディの仕事のやりがいやマッチする人物像が語られています。
次回もぜひお楽しみください!