知っておきたい「デジタルマーケティング」| 『サニーサイドアップの手とり足とりPR』をつまみぐい!Vol.6
こんにちは!本連載担当の屋です 🌱
現代の企業活動において欠かせないものとなっているデジタルマーケティング。サニーサイドアップも、時代に合わせてSNSやWEBサイトなどデジタル領域におけるソリューションを強化しています。
今回は、そんなデジタルマーケティングに焦点をあてた本書第6章から抜粋してご紹介します。
■はじめに
本記事は、2021年5月に出版した、PR業務の初心者、ひとり広報さんに向けたマニュアル本『サニーサイドアップの手とり足とりPR』の内容を一部抜粋して、ご紹介する連載記事です。
これまでの記事はこちら▼
『サニーサイドアップの手とり足とりPR』をつまみぐい!
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では早速、中身をつまみぐいしていきましょう!
■デジタルマーケティングって具体的にどんなことをするの?
スピードや拡散性、顧客とのエンゲージメント(つながり)の強化に適しているデジタルマーケティングは、「コンピューターやインターネットメディア上に存在する幅広い情報を使ったマーケティング」のことを指します。Webサイト、ECサイト、SNSはもちろん、写真や動画なども、デジタルメディアに存在すれば、デジタルの領域と位置づけられます。
速いスピードで進化するテクノロジーによって、新たな手法やプラットフォームが続々と登場するいま、もはやデジタル領域を無視してマーケティング施策について考えることはできなくなっています。この章では、主にオンライン上で展開するコンテンツの制作やプロモーションにおけるポイントについて、具体的に解説していきます。
2つのデジタル施策と分析
デジタルコミュニケーション施策は、主に「話題化」と「コミュニティ醸成」の2つに分けられます。「話題化」とはオンライン・オフラインを問わず、オンライン上で話題になりそうな種を見つけ、企業によって作られたコンテンツではなく、ユーザーが制作するコンテンツであるUGC(User Generated Content)を誘発していくような施策のことで、個人のSNSの投稿、写真、ブログなどがここに含まれます。
「コミュニティ醸成」は、オウンドメディアとしてSNSをターゲットに合わせたコミュニケーションおよび運用を行うことで、商品・ブランドのファンコミュニティを作り、継続的なエンゲージメントの強化や、商品の購買を促すことを指します。
デジタルコミュニケーションの特徴は、ほかのコミュニケーション手段と違い、ユーザーと双方向にコミュニケーションを取りながら、正確なデータを回収し、分析ができることです。
たとえば、デジタルのコミュニケーションは、「どれだけの人にリーチしたのか」や、「何回のクリックがあったのか」はもちろん、「アクセスした人の属性」までも知ることができます。そのため、それらのデータを使って分析を行うことで、より正確なPDCAサイクル(継続的な改善のためのPlan〔計画〕・Do〔実行〕・Check〔評価〕・Action〔改善〕のサイクル)を回すことが可能になります。
主なデジタルマーケティングの内容
SNSとインターネット広告を2軸にして、ほかにもさまざまな制作物があります。
SNS
SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、ユーザー同士がオンライン上でコミュニケーションを取るサービスのことを指します。
インターネット広告
文字通りインターネットというメディア上に掲載する広告を指して使われる言葉です。形状や配信方法、課金方法などが異なるさまざまな種類があります。
そのほかの制作物
ランディングページの制作からPR・広告動画のキャスティングやディレクションなど、幅広くオンライン上に対する制作物があります。
■SNSとインフルエンサーを徹底活用する
代表的な施策として「インフルエンサーマーケティング」「SNSキャンペーン」「ソーシャルモニタリング」という手法があります。「インフルエンサーマーケティング」とは、SNS上において特定のコミュニティやターゲットに対して影響力を持つインフルエンサーを活用した手法のこと。Instagram上で人気のインフルエンサーが、「#PR」とコメントにつけて商品と一緒に自撮り画像を上げている投稿などが代表的な例です。
「SNSキャンペーン」は、どのSNSでも行うことはできますが、特にフォローとリツイートをすることで気軽にキャンペーンに参加できるTwitterは、情報が速く広く拡散するため、新規のフォロワー獲得につながりやすく、おすすめです。
また、分析ツールを使うことで、ハッシュタグ分析、オンライン上のムード分析をすることもできます。企業や商品に対するリアルなレビューを見ることは、とても参考になります。
インフルエンサーマーケティング
SNSで強い影響力を持つインフルエンサーにPRとして商品やサービスを紹介してもらい、多くの生活者へ認知させ、購買行動に影響を与えていくインフルエンサーマーケティングは、いまやプロモーション活動に欠かせないものになりました。
インフルエンサーマーケティングでは、従来型のマスプロモーションやバナー、動画広告などではリーチが届かなかった人たちに対して、リーチを獲得することができることが最大のメリットです。インフルエンサーのファンに訴求するため的確なターゲティングができることや、SNSを通してさらに拡散が期待できること、データを取得して分析がしやすいのもポイントです。
インフルエンサーマーケティングの進行
インフルエンサーは人を使ったプロモーションなので、きめ細かな進行管理をしていくことがとても大切です。インフルエンサー施策で必ず通る次の6つのステップを参考にしてみてください。
Step 1:目的の設定
ブランドや商品に対する認知度を瞬間的かつ垂直的に上げるための短期的な施策か、ブランドや商品に対するファン作りのための長期的な施策かを検討し、企画を作りましょう。インフルエンサー施策のゴールをしっかりと確認します。
Step 2:投稿指示書の作成
ブランドや商品のストーリーを理解してもらえるよう、丁寧にブランドのセールスポイントなどを盛り込んだ資料を作成します。また、投稿する期間、必須ワード、必須ハッシュタグ、 写真で必ず撮影したいカットの指定などもすべて網羅します。
Step 3:キャスティング
キャスティングの人数やリーチする人数(フォロワー合計数)、ブランドとインフルエンサーの世界観がマッチしているかどうか、予算などを確認します。
Step 4:クリエイティブ
インフルエンサーの世界観を崩さないように、投稿する写真については、ある程度の裁量を持たせて依頼します。キャプションも必須ワード以外はお任せします。ブランドアピール、キャンペーン、集客など目的を達成するために効果的なハッシュタグを考えましょう。宣伝であることを気づかれないように行う「ステルスマーケティング」と誤解されないためには、はっきりと#PRや#promotionなどのタグをつけるのが必須です。ブランドのアカウントのフォロワー数を増やしたり、アカウントが発信する投稿を見てもらったりするためには、ブランドのアカウントをタグづけしてもらいましょう。
Step 5:アクセス解析
どれだけの人にリーチしたのかを、インフルエンサーやインフルエンサーマーケティングのプラットフォームを利用して確認します。
Step 6:進行管理
「インフルエンサーに依頼して投稿してもらう」というスタンスが基本です。その上でトラブルを防ぐために、投稿指示書を共有し、事前の投稿チェックを怠らないようにしましょう。
インフルエンサーマーケティングの実施プラン
目的に応じて、適切なSNSやかかる費用も異なります。その都度、ふさわしいものを見極めて実施プランを決めていきます〈図表35〉。
インフルエンサーマーケティングの基本となるものが、「イベント参加プラン」です。主なフローを図表36にまとめました。
PRイベントや商品発表会、試食会、ポップアップストアなど、各地で実施されるイベントにインフルエンサーを誘致して、イベントの内容や実際に試してみた感想などを、それぞれのインフルエンサーがオリジナルの記事としてSNSなどに投稿します。実体験を通じたリアリティのある記事を読むことで、ターゲットの興味や関心を引くことができます。
商品名を入れてもらう、URLをシェアしてもらう、ハッシュタグをつけてもらうなどの依頼もしましょう。発信のタイミングも、短期間で集中したほうがよいか、数回に分けたほうがよいか考えて協力してもらいます。
■おわりに
これにて、全6回の本連載は最後になります。お読みいただきありがとうございました!
もっとPRを学びたい!と思った方は、ぜひ本を手に取ってみてくださいね