人生で必要なのは“切り替え力”と“試行錯誤力”!女性向けセルフケアブランド「WRAY」創業者が、今を生きる女性に伝えたい言葉とは【後編】
前編に引き続き、女性向けセルフケアブランドとして注目を集める「WRAY」のファウンダーである谷内さんと、当社グループ社長室・谷村との対談の模様をお送りします。前編はこちら。
――パートナーであるサニーサイドアップグループについて、どのように感じていますか?
谷内:
次原社長(株式会社サニーサイドアップグループ 代表取締役社長)の女性経営者としての存在は大変貴重です。その点で、皆さんとご一緒させていただくこととなったという点は大きいですね。それから大きなグループ企業が応援してくださるのは、起業を考えている女性にとっても勇気づけられるのではないかと思います。
株式会社WRAYとしては、上司・部下・同世代同士のさまざまな女性が助け合う「シスターフッド」の精神を大切にしています。女性経営者が率いるグループ企業とパートナーシップを組むことが出来たらと思っていたので、サニーサイドアップグループのみなさんとご一緒することが出来て嬉しいです。
また、WRAYをライフスタイルブランドとして発信していく中では、ブランド認知を取っていくためにもPRの力は必要不可欠。お力を借りていきたいと思っています。
谷村:
私たちのグループがサポートをする理由の一つは、谷内さんがはっきりと事業コンセプトを明確にされていたということも挙げられます。谷内さんの”挑戦する姿”にも、尊敬の念を抱きましたね。
経営者は常に判断や決断が必要な仕事で、ジェンダーに関係なく”強さ”を感じます。谷内さんの、経営者として、女性としての魅力も、資本参加という深い関係値を築くことのできた大きな理由だと思っています。
——お二人のキャリア観についてお聞かせください
谷内:
私自身は今まで何度か転職を経験しており、常に「何でもやってみたい」と思っているような、好奇心の塊です(笑)。ただ、キャリアという肩書にはあまり興味がなく、「どこまでの範囲を任せてくれるか」という点に興味がありました。自分の挑戦できる範囲をどんどん広げるうちに、ここまで辿り着きましたね。
谷村:
私も含め、家庭と仕事の両立に悩んでいる女性は多いですよね。子どもが成長するステージが変わるにつれて、その時々の悩みも変わってきます。
大きな軸で考えたときのライフプランと、目の前の仕事や家事を両方見ながら日々過ごさなければいけないのも、大変なことの一つです。
たとえ仕事が大変な時でも、常に子どものことは見なければいけない。それをこなす谷内さんの姿に共感し、惹かれる方も多いのではないのでしょうか。
谷内:
ありがとうございます。私が経験してきたことの課題の一つに、「マルチタスク」があるのですが、みなさんの声でもその悩みはとても多いんです。
女性は、4つも5つものことを並行して考えなければならない期間が長く、そこにはもちろんキャリアのことも入ってくる。そのタスクがライフステージによっても変化し、大変な時期が被ったりもするんです。
ただ、それは誰かが経験していることでもあります。今後はもっと情報共有をして助け合ったり、教え合うことが出来るプラットフォームをつくっていきたいなと考えています。
谷村:
極論、両立とは「自分の欲しいものを全て手に入れる」ということだと思います。そういった貪欲さや好奇心を捨てずに持ち続けるということが大切なのかも知れませんね。
谷内さんのような女性の力強い声を聞いて、また別の人が勇気づけられる。その繰り返しで、次の新しい時代を創っていけるのではないかと思います。
——お互いを見て感じること、似ているところは?
谷内:
似ているところはあるなと感じます!谷村さんは仕事に没頭しながらも育児に励んでいる。根は欲張りな性格なんだろうなと思います(笑)。どれも妥協したくないところが似ていますね。1つだけでいいところを、3つも獲りに行くところとか。
谷村:
基本的には強欲なんですよね(笑)。
谷内:
あとは、あれもこれもと挑戦してきたからこその試行錯誤力。失敗やうまくいかないこともありましたが、その時々に常に切り替えてきました。だからこそ続けて来られたという点は似ていますね。
谷村:
やってられないよ!という日があっても、毎日をどうやって切り替えるかというのは大切だなと思います。
谷内:
一年のうち360日は切り替えを繰り返しているのではないでしょうか(笑)。
——色々なことを両立して、それぞれの波がある中で、あえて起業を決断された点が素晴らしいですよね。
谷内:
起業してからは、いつも通りの生活を送りながらも、24時間仕事のことが頭から離れないようになりました。雇用される側から、経営をする立場に変わりましたが、全てが新しい経験で、挑戦してみてよかったなと感じています。経験したことが無いこともたくさんあり、急に若手に戻った気分でいます(笑)。
谷村:
寝ても覚めても逃れることが出来ないのが経営者という立場。そのポジションをあえて選ばれたことが、私が谷内さんを最も尊敬している点です。
どれも大切にしていくには、豪快に取り回していく力も必要で、共感も出来ますし、パワーをいただいています。前向きな女性が一番気持ちいいと思うんですよね。
——今後の展望をお聞かせください。
谷内:
商品開発力とスピードがうちのブランドの持ち味です。現在でも、新しいプロダクトの企画が複数進行しているんですが、このスピード感を強みにしていきたいですね。通常、立ち上げたばかりの企業でスピード感を持って商品開発を進めるのは、なかなか難しいんですよ。
また、WRAYのプロジェクトを進めているのは全員が母親なんです。その切り替え力や働き方の柔軟さは、今後情報発信していきたいと思っていますね。
柔軟に働くことは社会課題のひとつでもあるので、100%の力を小刻みに出していく術など、仕事と家庭の両立の方法論なども発信していきたいですね。
谷村:
事業を推進する経営者としての谷内さんと、ライフスタイルや女性の生き方を発信していく個人としての谷内さん。WRAYは、この谷内さんの”二足のわらじ”で成長していくブランドになるのだろうなと感じています。
谷内:
そうですね。個人としては、SNSやセミナーなどを行い、toCの活動を積極的に行いたいですね。経営者としては、商品開発をスピード感を持って進め、WRAYを様々な女性の身体の課題を解決できるライフスタイルブランドにしていきたいと思っています。
——最後に、日々頑張っている女性にメッセージがあればお願いします。
谷内:
女性は、一歩控えてしまうことが多かったり、ダメかもしれないと思ってしまったりと、あきらめるハードルが低くなってしまう傾向があると感じています。でもそれは、同じことを経験した人の話を聞くことで解決することも多い。
仕事と子育ての両立、妊活、自分の身体のことなど、考えることは沢山あるかもしれませんが、妥協せず、諦めないでほしいと思っています。「とにかく前に進めるようにやってみること」をサポートしていきたいですね。
谷村:
私自身、さまざまな選択肢の中でベストな道を選んでいるつもりではありますが、決断ができなかったり、迷ったり、不安になったりするのも事実です。
さまざまな気持ちを混在させながらも一つだけ確かなのは、「それでも、一歩でも前へ進んでいきたい」という気持ちがあること。
明確な目標がなくても、その都度飛び出してくるハードルを超えるという挑戦をし続けて、その中で出会う人やもの、そして身についてくる価値観で道は開けていくと思います。
谷内:
何も見えていない状況でも、一つ越えてみることで自信になると思いますし、乗り越えるための知恵は女性同士が持っているはず。諦めずに一つずつ、みなさんと乗り越えていけたらいいですね。
■インタビューを終えて
インタビューに語られる2人の言葉はどれも清々しく、インタビューを終えた時には私自身も心が勇気づけられたようでした!
インタビューの最後に、谷内さんが語った以下の言葉が印象的でした。
「これは男性にも同じことを伝えているのですが、小さなハードルでもいいから、たくさん越えてみることが大事!一度体験したことや失敗したことは、次に挑戦するときは”すでに知っていること”になるので、怖くない。やってみると、二回目のハードルは確実に低くなっているんですよ」
ブランドを創る人。そしてそれを支援し広める人。2人の挑戦は、まだまだ続きそうです。